東北公済病院(とうほくこうさいびょういん) 形成外科 再建外科・乳房再建術 乳房温存手術

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乳房再建とは

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診療方針  乳がんの治療によって失われた乳房の形態を、手術によりできるだけ元の形に復元するのが乳房再建です。乳房を失うことによる影響は、人により様々です。たとえば、以下のように感じられることもあるでしょう。

  襟ぐりの大きな服が着られない。
  補正パッドや補正下着を身につけるのがわずらわしい。
  温泉に行けない。人前で着替えられない。
  自分の裸体を見るのがつらい。
  乳房だけでなく、色々なものを失ったように感じてしまう。

 これではせっかく乳がんを克服しても、元通りの生活とは言えません。このような気持ちになることは、年齢に関係なく女性としてごく普通のことなのです。失いかけていた普通の生活を取り戻したい、病気で我慢した分、これからの人生をより良く生きたい。乳房再建はその手助けとなるかもしれません。形成外科では当院乳腺外科と協力して、「乳房のある生活を取り戻すこと」を目標として治療に取り組んで参ります。
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当院での乳房再建数

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主な診療内容  当院では2009年の形成外科開設から2014年までに224例の組織拡張器留置と190例の乳房再建を行っています。2012年には乳房治療・再建センターが開設され、乳腺外科と一体で治療に当たっています。
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乳房再建の時期について

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診療方針  乳がんの手術と同時に行う方法(一次再建)
 早期の乳がんであれば、乳房切除と同時に再建手術を開始することができます。通常は組織拡張器(エキスパンダー)というシリコン製の水風船のような医療器具を入れておき、数ヶ月かけて元の乳房と同程度の大きさまで膨らませた後に、人工乳房か自家組織で再建します。

 乳がんの治療が完了してから行う方法(二次再建)
 乳がんの治療が完了してからでも、乳腺外科医の許可があれば乳房再建はいつでもできます。ただし、乳房とともに大胸筋も切除されていたり、放射線治療を受けた場合には組織拡張器や人工乳房を用いた再建が困難となるため、皮膚や脂肪を使った再建となります。
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乳房再建の方法について

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診療方針  乳房のふくらみを再建する方法には大きく分けて、人工乳房による再建と自家組織(自分の皮膚や脂肪)による再建があります。乳がんの手術で切除されて皮膚の不足がありますので、状況に応じてまずは組織拡張器(エキスパンダー)というシリコン製の水風船のような医療器具を胸の筋肉の下に入れます。1-3週間ほどの間隔で何回か組織拡張器に生理食塩水を注入し、胸の皮膚を拡張します。そして最初の手術から6ヶ月以上たって十分に皮膚が伸びてから組織拡張器を取り出し、人工乳房や自家組織に入れ替える手術を行います。



@人工乳房(シリコンインプラント)を用いる方法
 2013年から保険適応となった方法です。乳がんの手術の時の傷を利用して、組織拡張器を人工乳房に入れ替えるので、体の他の部分に傷がつきません。入院期間が短く、通常の生活や、仕事に早く復帰できるなどの利点があります。
 しかし、人工乳房は半永久的なものではなく、劣化により破れる可能性や、変形を生じたりする可能性があります。このような場合や、感染を生じた場合などには、人工乳房の入れ替えなど再手術を行うメンテナンスが必要となります。

※乳房再建用エキスパンダーおよびインプラントを保険で使用するためには、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会の施設認定が必要です。当院は2013年7月に一次・二次再建の実施施設として認定されています。



A自家組織(自分の背中や下腹部の皮膚・皮下脂肪)を用いる方法
 患者さん自身の皮膚や皮下脂肪の豊富な部分を胸に移動してふくらみを作る方法です。自分の組織を使うため、一度なじんでしまえば、人工乳房のような破損の心配やメンテナンスの必要がありません。人工乳房では再現できない胸元や腋の下近くの厚み、下垂した形態や、自然な柔らかさのある乳房をつくることができます。しかし、体の他の部分から組織を移動するため手術時間や入院期間が長くなります。
 これには主に次の二つの方法があります。


 下腹部皮弁(下腹部の皮膚・皮下脂肪を用いる方法)
 臍から下の組織を血管吻合を行って胸に移動し乳房のふくらみを作ります。吻合した血管が詰まって組織が壊死する可能性がありますがまれです。使える皮膚や組織量が豊富にあるので自然な大きい乳房も再建することが可能です。下腹部に傷が出来ますが、下着を着ければ見えない位置となります。
 この方法は一般的に腹直筋皮弁とも呼ばれ、腹筋の一部を採取するため筋力が弱くなり緩む可能性があります。このような合併症が生じないように、当院では腹直筋を全く採取しない深下腹壁動脈穿通枝皮弁(DIEP皮弁)や、浅下腹壁動脈皮弁(SIEA皮弁)という改良された手術方法により乳房再建を行っています。

 広背筋皮弁(背中の皮膚・皮下脂肪を用いる方法)
 背中にある広背筋という筋肉と周囲の脂肪組織を、血管がつながったまま移動して乳房のふくらみを作ります。背中の脂肪量はあまり多くないので、小さめの乳房を作るのに適しています。広背筋は主に脇を締めるときに働く筋肉の一つですが、他の筋肉が補助するので支障が出ることは少ないとされています。乳房と同じ側の背中に斜めの傷が生じます。術後、この傷の下に一時的に水が溜まることがあります。
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乳頭・乳輪再建について

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診療方針  乳房のふくらみを再建してから6ヶ月ほどすると腫れが収まり、形や位置が落ち着いてきますので、乳首をつくることが可能になります。反対側の乳頭を半分移植する方法や、再建した乳房の皮膚を星形に切って組み立てる方法などで乳頭をつくります。局所麻酔で行いますので入院の必要がありません。
 乳頭再建から数ヶ月して傷が落ち着いたら、乳輪を形成します。医療用のタトゥー(入れ墨)を用いる方法が簡便です。局所麻酔ですので入院は必要ありません。ほかに太腿の付け根の着色しやすい皮膚などを移植する方法もあります。
 このほか、温泉に行くときなどの機会にのみ、シリコン製の人工乳輪乳頭を胸に貼る方法などがあります。
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費用について

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診療方針  乳房再建術や乳頭再建は保険適応となっています。また、2014年1月からはしずく型の人工乳房を用いた再建も保険適応となりましたが、医療用タトゥーを用いた乳輪再建は保険適応とはならず、自費診療となります。
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